純粋という名の武器に射抜かれた男の末路6

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全てに対する抑止力が働き始める
それは己の自制心と別に生み出された何か別の
たぶん気づかないと思う 君は・・・

2×××年春

二人は久しぶりに夜の街へと繰り出した
ともに夜の街で遊ぶことは嫌いではなかったが
互いに多忙を極める時期もあり、仕事中心の生活が続いていた
だけど たまに出来る、仕事の谷間の逢える時間だけを大切にした

ストレス解消に飲みに行って仕事の話もなんだけど
この世代になると仕方がないんですよ 大人には色々と事情があるし
話題の中心は会えないときにあった多くの出来事
特に仕事の愚痴なんかは同僚に話せない部分もある訳で
互いに溜まりに貯まった多くをぶつけ合い、最後は大爆笑した

そんな中、互いに熱く話したことが5月と8月の連休で何処へ行くか
そういう楽しみでもないと乗り切れない忙しさ、夢と希望は無駄に大きくなる
それだけに休みへの拘り云々は互いに譲れない訳でして
話は永遠に抜けることのできないループという名のカルマ
でも、それでいい 大切なのは二人で居られる時間だから

忙しい事もあり、この時期はマンションへは行かず自宅から通っていた
こんな時って、色々な不満を身近にぶつけがちになるから
一人で居た方が良いし、気持ちも楽でいられる

それってエゴじゃない




6月某日 仕事で東京へ行った 仕事っていっても
報告と話を聞くだけの茶番なもので、そこそこ忙しい人からしたら
上の自己満足に付き合わされただけの厄介な時間
でも、久しぶりの東京は相変わらずで、日も暮れると飲みたくなる立地
従兄弟や友達の多くはここで仕事してることもあり
呑み相手の心配のないところでもある

「お前さー 結婚とかしねーの?いいぞ家庭を持つって事は」「そうそう
俺なんかデタラメな事やってきたけど、そんな今は一児の父親だぞ」
「かみさんは置いといて、今は子供の為だけに生きているよ」
美味しい酒に好き勝手しゃべる仲間達 でも言っていることは間違っていないし
身につまされる思いも少しあった 

その時「はい!Oさんの携帯ゲットだぜ」
自分から取り上げた携帯を、嬉しそうに開き物色する友人のT
「Mさんからのメールで電話していい?とのご連絡が未読ですが
何故このメールをスルーしたか一言頂けませんかww」
「これは絶対に怪しいww」「いや怪しさしかないわけだがwwww」
お前ら相変わらずソッチ系の話するの好きだな
今宵の宴は下の話で盛り上がった訳で、自分も楽しいのは好きだし
明日は帰るだけだし、久しぶりに浴びるように呑んだ

そういえばMからのメール消すの忘れていた・・・








メール消して居なかったんだ 君らしいっていうか
バカでしょ・・・

翌日 新幹線で戻る自分に、昨日一緒に飲んだ友人Tが見送りに来た
昨日はそんなつもりでは無かったけど、気が向いたらしく彼らしい
とりあえず時間まで、コーヒーでも飲みながら話すことにした
砂糖を波々と入れるTが突然切り出した、
「お前Aと付き合ってんだろ」
「えっ!」
「ごめん昨日、お前の携帯、、 結構見ちゃったんだよね」
「おいww」つーか見るなw
「Aって、うちのかみさんの友達なんだよね」

突然話し出したTの言葉は、自分に伝えたい気持ちという物が手に取るように判った
それは忠告でもあり、生半可な気持ちなら許さない そんな、、

「あの子を不幸にしたら、俺が許さないから・・・ 頼んだぞ」

その言葉だけでAって友達に愛されているんだと確信した
Tから受け取ったお土産も多分Tの奥さんからのものであり
「頼みました」という言葉をかけられた気持ちにもなった

新幹線で過ごす時間は、考え事をするには短すぎる時間で
地元到着に物足りなさを残しつつ、改札へいったところ
手を小さく振るAの姿があった

なんかほっとした
物足りなかった時間を吹き飛ばすような笑顔は自分にとって
癒しでもあり支えでもあることに気づく
車の中で楽しそうにTの奥さんの話をするA、自分は頷くだけだけど
今の自分はAを見ているだけで満足だった

そして季節は夏へと

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