今日はArch Linuxを使ってみたいとおもいます
Arch LinuxはCanada(カナダ)発の軽量ディストリビューションです Arch LinuxはCUI操作でのインストールで、ビギナーが次の段階へステップアップできるくらいインストールで多くのLinuxのノウハウを勉強できます そして自分でビルドしたArch Linuxのカスタマイズの可能性は無限大 とても魅力的なディストリビューションです
今回はWindows Vista世代のパソコンで、CPUにCore2Duo搭載のLet’s note CF-R6にインストールしてみたいと思います
Arch Linux Xfce

Release | 2020.08.05 |
Type | Linux |
Based on | Independent |
Package Management | Pacman |
Architecture | x86_64 |
Desktop | Cinnamon, Enlightenment, GNOME, KDE, LXDE, MATE, Xfce |
Download
CF-R6AW1BJR

CPU | Intel(R) Core 2 Duo U7500 |
RAM | DDR2 SDRAM 1.5GB |
STORAGE | SATA 500GB |
※このパソコンはワイヤレスネットワークアダプターが壊れているので、古いカードですが下記を使っています 規格は時代遅れですがそこそこ使えます しかもLinuxなのでドライバなしで使用できます

今回のインストールでは有線ネットワークを使用します
Live BootできるUSBメモリの作成
パソコンからUSBメモリを使ってLinuxを起動できるUSBメモリを作成します Windows・Mac・Linuxを使っての作成方法は下記記事を参考にしてください




USBメモリを使って起動
USBメモリを使っての起動は、Bios画面のBootメニューで一番に起動するデバイスを、USBメモリを選択します そして再起動します
この画面が現れます このままEnter キーを押します

起動しました Arch LinuxはCUIにて起動します
インストールはCUI操作にての作業になります ここでのコマンド操作はroot(管理者権限)での操作になります

インストールの準備
先ずはインストールするための環境設定をします
コマンド入力は慌てず急がず正確に・・・
キーボードレイアウトを設定
キーボードレイアウトは jp106 設定
# loadkeys jp106
文字化け対策設定
文字化け対策でフォントを設定
# setfont Lat2-Terminus16
ネットワーク設定
ネットワーク接続を確認します
# ip link
pingで動作確認します
# ping archlinux.jp
timedatectlを使ってシステムクロックを更新します
# timedatectl set-ntp true
パーティションの処理
パーティションは予め切って有るのでカスタマイズは割愛します
インストールするパーティションはsda11 Swap用にsda3
sda11をマウント sda3をSwap有効にします
# mount /dev/sda11 /mnt/
# swapon /dev/sda3
インストール
ミラーサーバー編集
pacmanのミラーリストを編集します
デフォルトでは海外サーバーで設定されているので日本のサーバーに変更します
japanで検索すると3つのJPサーバーが登録されているので、一番上にペーストし保存します
# nano /etc/pacman.d/mirrorlist
Arch Linuxパッケージをインストール
必須パッケージをインストール
# pacstrap /mnt base linux linux-firmware
システムの設定
fstabを生成
fstabを生成します
下記コマンドを入力します
UUID を使用する場合は -U 、ラベルを使う場合は -L を指定します
# genfstab -U -p /mnt >> /mnt/etc/fstab
chrootでの作業
ルートディレクトリをchrootへ移行します
下記コマンドを入力します
# arch-chroot /mnt
タイムゾーンを設定
タイムゾーンを設定
# ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
時間設定します
# hwclock -w -u
ローカリゼーションを設定
下記コマンドを入力し en_US.UTF-8 UTF-8 ja_JP.UTF-8 UTF-8 をコメントアウトします
# nano /etc/locale.gen
下記コマンドを入力します
# locale-gen
locale.confファイルを生成します
環境変数LANGを設定します
現時点で日本語を指定するとインストール後に文字化けするので英語で設定します
# echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf
# export LANG=en_US.UTF-8
コンソールマップを生成
コンソールキーマップを設定します
下記コマンドにてコンソールマップを生成
# nano /etc/vconsole.conf
vconsole.confに下記を記載します
loadkeys jp106
setfont Lat2-Terminus16
ホストネームを設定
ホストネームを設定します
<hostname> 部分は設定するホストネームを入力
# echo <hostname> /etc/hostname
ホストネームとはドメインを意味します サーバーとして使用する場合は、使用するドメイン名を入力します プライベートパソコンでデスクトップで使用する分には、お好きな文字列を入力でOKです
ネットワークの設定
ネットワークの設定をします
今回は有線ネットワークを使用します
# systemctl enable dhcpcd.service
rootパスワード設定
rootパスワードを設定します
下記コマンドを入力すると新しく設定するパスワード入力を求められます
入力すると、もう一度パスワードの入力を求められます ここで入力で設定完了です
# passwd
ユーザー登録
ユーザー登録します
ユーザー名とユーザーパスワードを設定します
# useradd -m -G wheel username
# passwd username
ブートローダーインストール
Linuxを起動させるブートローダーをインストールします
# pacman -S os-prober
# pacman -S grub
# grub-install –target=i386-pc –recheck /dev/vda
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
自分の環境(マルチブート)の場合はインストール後に、他のLinuxでGRUBをアップデートしてArch Linuxを起動できるようにします
インストール終了
とりえずArch Linuxのインストールは終了しました
下記コマンドでデバイスをアンマウントし、システムをシャットダウンします
# exit
# shutdown -h now
現時点ではArch Linuxはインストール完了していますが、GUIで操作できるデスクトップはインストールされていません インストールしたArch Linuxを起動してCUI操作にてデスクトップ関連をインストールします
インストールしたArch LinuxをCUIで起動
他のLinuxでBootメニューに登録されたArch Linux
選択して起動させます

起動しました ここでのコマンド操作はユーザーログインしているので、ユーザー権限の操作になります
ビデオドライバをインストール
このパソコンにはGPUは搭載されていません
Intelの汎用ドライバをインストールします
$ sudo pacman -S xf86-video-intel
Xserverのをインストール
Xserver関連をインストールします
$ sudo pacman -S xorg-server xorg-apps xorg-xinit xorg-twm xorg-xclock xterm mesa
Xfceデスクトップをインストール
このパソコンはCPUがCore2Duoなので軽量なXfceデスクトップをインストールします
$ sudo pacman -S xfce4
ディスプレイマネージャーをインストール設定
軽量ディスプレイマネージャーのlightdm関連をインストールします
$ sudo pacman -S lightdm lightdm-gtk-greeter
下記コマンドを入力してディスプレイマネージャーを有効化させます
$ sudo systemctl enable lightdm.service
日本語フォントをインストール
日本語フォントをインストールします
Arch Linuxには日本語フォントが入っていないので、日本語フォントをインストールします 今回は定番のIPAフォントをインストールします
$ sudo pacman -S otf-ipafont
とりあえずここまでインストール出来れば、後はArch Linuxを起動させてGUI操作にて設定していきます
パソコンを再起動させます
$ sudo reboot
Arch Linuxを起動
起動しました 起動後の挙動はそこそこ軽快 ★★☆☆ 無駄なモノが入っていない最小限のArch LinuxなのでCore2Duoでも結構使えます

日本語化
環境変数LANGを設定
下記コマンドを入力
$ sudo nano /etc/locale.conf
下記に編集します
LANG=ja_JP.UTF-8
# LANG=en_US.UTF-8
日本語入力をインストール
日本語入力関連ツールのFcitxをインストールします
$ sudo pacman -S fcitx fctix fcitx-configtool
.xprofileを作成
.xprofileを作成を作成します
$ nano ~/.xprofile
下記を記載します
export DefaultImModule=fcitx
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
ここで一旦再起動させて、日本語化と日本語入力を確認します
日本語化されたデスクトップ
デスクトップは無事に日本語化されました

日本語入力確認
Fcitxがパネルに常駐しているのでクリックして設定画面を起動させます
入力メソッドタブを開き日本語キーボードとMozcが設定されている事を確認します

Mousepadを起動 日本語入力テストします

あとがき
久しぶりにArch Linuxをインストールしましたが、やっぱりArch Linuxは面白いディストリビューションです インストールからカスタマイズまで少々時間は掛かりますが、プラモデル感覚でビルドできて、カスタマイズの自由度は無限大なので、弄りまくっても飽きのこないディストリビューションです

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