今回はArcoLinux B Openbox 21.01.7を使ってみたいと思います
ArcoLinuxは、Belgium(ベルギー)発のArch Linuxに基づく、コンピューティングソリューションです
ArcoLinuxは多くのビデオチュートリアルも提供しているので、使うことによりユーザーはLinuxスキルを習得できます ArcoLinuxはソフトウェアと共に進歩してゆけるディストリビューションです
ArcoLinuxは3つのタイプが開発されています デフォルトでフル機能搭載のArcoLinux 最小限でいてカスタマイズ性の高いArcoLinuxD 事前に構成された8種類のデスクトップをユーザーがカスタマイズ構築できるArcoLinuxB

選択肢の多い中、使うエディションに迷う方は少なくないと思います 迷った時はデフォルトのArcoLinuxを選択するのも手ですが、ArcoLinuxBの好きなデスクトップを使うのが一番最適と思います
ArcoLinuxは軽量なので、デスクトップも軽量なOpenboxをセレクト 今回は軽量づくしの環境をWindows10世代では低スペックなCeleron N2830 搭載のLS-4-64と、Windows Vista世代のCore2Duo U7500搭載のLet’s note CF-R6にインストールして、その軽さを体感してみたいと思います

インストールする際は、インストール前にLive Bootで試す事をお勧めします
ArcoLinux B Openbox 21.01.7

Release | 2021.01.15 |
Type | Linux |
Based on | Arch |
Architecture | x86_64 |
Desktop | Awesome, bspwm, Budgie, Cinnamon, Deepin, GNOME, i3, MATE, KDE Plasma, Openbox, Xfce |
Download
LS-4-64

CPU | Intel Celeron N2830 (SoC) Processor |
RAM | DDR3L 4GB |
VIDEO | Intel® HD graphics |
STORAGE | SATADOM 64GB |
LAN機能1x GIGABIT LAN ポートWiFi IEEE 802.11b/g/n + Bluetooth4.0搭載ストレージ ワイヤレス給電 (Qi)Qi V1.1.2 (5V1A=5W max) |
Live BootできるUSBメモリの作成
パソコンからUSBメモリを使ってLinuxを起動できるUSBメモリを作成します Windows・Mac・Linuxを使っての作成方法は下記記事を参考にしてください



USBメモリを使って起動
USBメモリを使っての起動は、Bios画面のBootメニューで一番に起動するデバイスを、USBメモリを選択します そして再起動します
この画面が現れます 一番上を選択[enter]キーを押します

起動しました openboxなので気持ちいいくらいシンプルです

インストール
アプリケーションメニューよりインストーラーを起動させます
使用する言語を選択します

ここからはインストールするアプリ(オプション)を選択します
カーネルからArcoLinux開発までインストールしたいアプリを選択して行きます
アプリは後からでもインストールできるので、総スルーでも構いません
インストールしたいアプリの選択ゾーンなので、ここは割愛します

アプリ選択ゾーンは終了しました
ロケーションを地図上をクリックで設定します

キーボードレイアウトを設定します
ここはデフォルトでも構いません

インストールするパーティションを指示します
このコンピューターにはWindows10とArch Linuxが入っているので、手動を選択します

インストールするパーティションをクリックして下記の様に編集します

ユーザー情報を入力します

最終確認です 問題がなければインストールをクリックします

インストール開始しました インストールは通常のLinuxと違い1時間半くらいかかりました

インストールにかかる時間は、コンピューターのスペックで前後します
インストール終了です
コンピューターをシャットダウンさせ、USBメモリを確実に抜いて終了です

Desktop
LS-4-64での起動後の挙動は至って軽快 ★★★★☆
若干の描画効果が入っている所為か軽快なカチカチ感はありませんが、かなり良い感じで動作します

ArcoLinux B Openbox 21.01.7のデスクトップはパネルは上に設置 マウスは左ダブルクリック実行の設定です
コンピューターのBoot画面
元々インストールしてあったWindows10とArch Linuxは表示され問題なく起動します

ログイン画面
ログイン画面ではユーザーパスワードを入力でログインできます

Lockスクリーン
Lockスクリーンは、設定したアイドル時間超過か、強制でコンピューターをロックさせる事ができます
画面は背景画像のみで入力する場所はありませんが、そのままユーザーパスワードを入力でロックを解除できます

パネルアイテム 左側
ワークスペーススイッチャーはデフォルトの1デスクトップのみ左側に配置 残りは右側に

パネルアイテム 右側

音量調節
コンピューターのサウンドデバイスの音量調節です

デスクトップ上での右クリックメニュー
openboxなので右クリックメニューはアプリケーションメニューです

Nitrogen
openboxなので壁紙の設定は高機能なNitrogenがプリインストールされています
背景画像はオリジナルの画像が用意されています

System Tools
設定マネージャー
各種設定ツールの設定マネージャーです

Openbox設定マネージャー
主に外観を設定できるOpenbox設定マネージャーです

Thunar
高機能でカスタマイズ性の高いファイルマネージャーのThunarです

Terminal
ターミナルエミュレーターのTerminalです DEはXfceになっています

Pamac
アプリ管理ツールのPamacです
GUI操作にてアプリのインストールを行えるツールです

Applications
Firefox
ウェブブラウザのFirefoxです
このコンピューターでは起動は遅いですが、起動後は軽快に動作します

abiword
インストール時にオプションでインストールした、軽量ワープロアプリのabiwordです
このコンピューターでは軽快に動作します

Gnumeric
インストール時にオプションでインストールした、軽量表計算アプリのGnumericスプレッドシートです
このコンピューターでは軽快に動作します

ristretto
画像ビューアのristrettoです
このコンピューターでは軽快に動作します

Audacious
インストール時にオプションでインストールした、軽量高機能高音質なミュージックプレイヤーのAudaciousです

日本語入力
日本語入力関連ツールをインストール設定します
Fcitx関連をインストール
Terminalを起動します
下記コマンドを入力します
$ sudo pacman -Sy
$ sudo pacman -S fcitx fcitx-mozc fcitx-configtool
.xprofileを作成
エディッターを起動します
homeフォルダに.xprofileを作成し、下記を記述して保存します
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
隠しファイルについて
ファイルマネージャーは隠しファイルは表示しない設定になっています
.xprofileは非表示ファイルなので、保存後はファイルマネージャー上では表示されません ファイルマネージャーの設定で、隠しファイルを表示にチェックを入れると表示する事ができます

Fcitxを自動起動設定
~/.config/openbox/autostartをテキストエディッタで開き、下記を追記します
fcitx &
コンピューターを再ログインか再起動させます
Fcitxを設定
再ログインするとパネルにはFcitxが常駐しているので、クリックして設定を開きます

入力メソッドタブで日本語キーボードとMozcが設定されている事を確認します

abiwordを起動させ、日本語入力のテストをします

CF-R6で起動
今回はWindows Vista世代のパソコン Core2Duo U7500搭載の、Panasonic Let’s note CF-R6AW1BJRにもインストールしたので起動してみたいと思います
CF-R6AW1BJR

CPU | Intel(R) Core 2 Duo U7500 |
RAM | DDR2 SDRAM 1.5GB |
STORAGE | SATA 500GB |
起動
起動後の挙動は至って軽快 ★★★★☆
想像以上に安定しています しかも丸印に注目してもらいたいのですが、CPUの稼働率が1%
このパソコンでLinuxを起動した場合、アイドル時のCPUは最低でも5〜10%くらいをウロウロします
この軽量感はPuppy Linuxの上を行くかもしれません

Thunarを起動してAudaciousで音楽再生します
コンピューターとCPUは安定しています
これはかなり良いかもしれません

Google Chromeをオプションでインストールしたので起動します
タブを5つ開いてみます 流石にメモリは1GB近くに行きますが、CPUは至って安定 ブラウジングもそこそこ安定してアクセスができます

CF-R6にインストールしたLinuxは多いですが、あの軽量なLinux Beanでもここまで安定したブラウジングはできませんでした
あとがき
正直ビックリしました 当初はLS-4-64のみにインストールでしたが、使ってみた所かなりの手応えを感じたので、急遽CF-R6にインストール そして起動してみて、もう一度ビックリ
もう言うことが「ビックリ」しかありません
Celeron N2830 搭載のLS-4-64はWindows10モデルではかなり微妙なスペックのパソコンです Windows10を軽快に動作させるにはアレコレしないと使えないシロモノ
Let’s note CF-R6も発売当時最新のCPUのCore2Duoを搭載しているとはいえ、微妙なスペックな部類に入り、おまけに熱暴走と言う恐ろしいオプションまで仕込まれている曲者 この2つのパソコンを安定して使うことのできるArcoLinux B Openbox 21.01.7は、最高の仕上がりを見せてくれたディストリビューションです
しかしながらopenboxと言う環境は少々厄介で、誰にでも使いこなせる環境ではなく….. 特にビギナーの方は苦戦するかもしれません 日本語化が中途半端だし
だけど、ここまで軽快に動作してしまうとオススメしたくなるんですよねー
特に微妙な64bitのパソコンを持っている方にオススメしたいですね
但しOSとコンピューターは相性もあるので、必ずしも軽快に動作するとも限りません 先ずはLive Bootでトライしてみては… それだけの価値はありますよ

因みに7インチのディスプレイに繋いでみた所、ナカナカ良い感じで使えます
openboxなので狭いデスクトップには最適の環境かもしれませんね

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