今日は2021.02.15にリリースされた、Devuan Beowulf 3.1.0 Xfce i386を使ってみたいと思います
Devuan GNU+Linuxは、Debian GNU/Linux から派生したLinuxディストリビューションです
Linuxシステムを起動する際に、様々なプログラムを動かすシステム管理デーモン それをsystemdと呼びます
systemdは高速なシステム起動・終了・システム管理機能を提供 Linux起動時に動作するプログラムを制御するプロセスで、現在のLinuxシステムに大きく依存しています
しかしsystemdは1つのシステムに多機能を詰め込んでいる為、嫌う方も多いです
昨今の、最新の開発はデフォルトでsystemdをブートさせますが、systemd以外のinitシステムを使えるディストリビューションもあります
systemdへの依存を、Debianから脱却させたLinuxディストリビューション それがDevuan GNU+Linuxです
DevuanはDebianのリリースと類似した動作をサポート 開発グループのVeteran Unix Adminsは、今後Debianコードをすべて取得し、systemdを取り除いた独自のリポジトリをパッケージ化させ、systemdに縛られず依存関係のないDebianのバリアントの開発が進むでしょう
そんなDevuanが6年の時を経てポイントリリース Devuan Beowulf 3.1.0
今日はPentium M 753 搭載のLet’s note CF-W4に、インストールしてみたいと思います
インストールする際は、インストール前にLive Bootで試す事をお勧めします
Devuan Beowulf 3.1.0 Xfce i386

Release | 2021.02.15 |
Type | Linux |
Based on | Debian(Stable) |
Architecture | armhf, i686, x86_64 |
Desktop | Cinnamon, KDE Plasma, LXQt, MATE, Xfce |
Youtube
ダウンロード
今回使用するISOファイルは、インストールISOイメージを使用します
Panasonic Let’s note CF-W4HW8AXR

CPU | Pentium M753 1.2GHz |
RAM | DDR2 PC2-3200 512MB |
STORAGE | Ultra ATA100 60GB |
Live BootできるUSBメモリの作成
パソコンからUSBメモリを使ってLinuxを起動できるUSBメモリを作成します Windows・Mac・Linuxを使っての作成方法は下記記事を参考にしてください



起動させる(インストール)
USBメモリを使っての起動は、Bios画面のBootメニューで一番に起動するデバイスを、USBメモリを選択します そして再起動します
インストーラーが起動しました
使用する言語を選択しEnterキーを押します

ロケーションを選択します

使用するキーボードを選択します

使用するネットワークを選択します
コンピューターに有線ネットワークとWiFiが搭載されている場合に表示されます

ここからコンピューター・個人情報の入力ゾーンに入ります(ここは割愛します)
ホストネームを入力します(わからない場合はデフォルトでもOKです)

個人情報の入力ゾーンでの入力終了
ディスクのパーティショニングです
このパソコンには、WindowsとLinuxがインストールしてあるので手動を選択します

インストールはsda7にインストールします
選択してEnterキーを押します

上3つを下記の様に設定 パーティションのセットアップを終了させ、前画面に戻ります

パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込みを選択して、Enterキーを押します

最終確認です はいを選択してEnterキーを押します

インストール開始しました ここは5分程度で終了します

ネットワークミラーを設定します はいを選択してEnterキーを押します

ここは任意です 無難に一番上を選択します

デスクトップを選択します 自分はデフォルトのXfceを選択

インストールするinitシステムを選択します
判らない場合は無難に一番上を選択しましょう

GRUBブートローダのインストールします

インストール終了いました パソコンをシャットダウンさせ、確実にUSBメモリを抜いて終了です

Boot画面
マルチブート環境の場合のBoot画面です
インストール済みのArch LinuxとWindows10は、問題なく起動します

注)このBoot画面は、LS-4-64の画面です
Desktop
このパソコンでの起動後の挙動は至って軽快 ★★★☆☆
想像以上にいい感じで動くので、星4でもいい感じです

Devuan Beowulf 3.1.0 32bitのデスクトップはパネルは上に設置 下にはDockパネルが設置 マウスは左ダブルクリック実行の設定です
ログイン画面
ログアウトさせるとログイン画面になります
ログイン画面ではユーザーネームとユーザーパスワードを入力でログインできます

Lock画面
Lock画面は、設定したアイドル時間超過か、強制でパソコンをロックさせる事ができます
ユーザーパスワードを入力でロックを解除できます

パネルアイテム

アプリケーションメニュー
アプリケーションメニューは、Xfceのシンプルなタイプが設置されています

ネットワーク
有線ネットワーク・接続可能なWiFiネットワークを表示・設定・接続ツールです

ディレクトリ
Home上にある主要ディレクトリにダイレクトにアクセス ファイルマネージャーで開きます

デスクトップ上での右クリックメニュー

デスクトップの設定
デスクトップの設定には、オリジナルの背景画像が用意されています

System Tools
設定マネージャー
各種設定ツールの設定マネージャーです

Terminal
ターミナルエミュレーターのTerminalです

Thunar
軽量高機能なファイルマネージャーのThunarです

Synapticパッケージマネージャー
アプリ管理ツールのSynapticパッケージマネージャーです
GUI操作にてアプリのインストールを行えるツールです

Applications
Firefox
ウェブブラウザのFirefoxです
このパソコンでは起動は遅いですが、起動後はそこそこ使う事ができます
これは正直ビックリしました Pentium M+RAM512MBのパソコンで、Firefoxがここまで使えたのは初めてかもしれませんね 因みに3つタブでも、普通に使う事ができました さすがにYoutubeみたいなサイトはダメですけど

LibreOffice
オフィスアプリのLibreOfficeです
このパソコンでは、そこそこ使う事ができました

ristretto
軽量画像ビューアのristrettoです
このパソコンでは、そこそこ軽快に動作しました

Parole
ミュージックプレイヤーのParoleです

日本語入力
Devuan Beowulf 3.1.0 には、日本語入力関連ツールがプリインストール設定済みです

uimには、入力メソッドのMozcとAnthyがインストール済みで、インストール後に日本語入力を使う事ができます

しかし自分はFcitxが使い慣れているので、別にインストール設定します
Fcitxをインストール
Terminalを起動します
下記コマンドを入力します
# apt-get update
# apt-get install fcitx fcitx-mozc
su(rootユーザー)での入力になります
パソコンを一旦ログアウトさせます
Fcitxを設定
ログインするとパネルにはFcitxが常駐しているので、クリックして設定を開きます

入力メソッドタブで日本語キーボードとMozcが設定されている事を確認します

ワープロアプリを起動して、日本語入力のテストをします

あとがき
Devuan Beowulf 3.1.0 Xfce 32bitは想像以上に軽量で、Pentium M 753 RAM512MB搭載のパソコンでも軽快に使う事ができました

今回インストールに使ったPanasonic Let’s note CF-W4ですが、前回 Debian 10.8.0 LXDE 32bitをインストール インストール途中にフリーズに見舞われ、1.5GBにメモリを増設して何とかインストールできました

今回のインストールは、前回のデスクトップ上でのGUIインストールとは違い、テキストモードでのインストール この辺は100歩譲って同等としても、インストールしたデスクトップ環境がLXDEとXfce これで軽かったDevuan Beowulf 3.1.0 32bitの方に分がある気がします
Debian 10.8.0 LXDE 32bitをインストールしたCF-W4と、Devuan Beowulf 3.1.0 Xfce 32bitをインストールしたCF-W4ですが、起動速度と起動後の使ったフィーリング
明らかにDevuanの方が軽量で快適です
これはCF-W4を使った場合の、一個人の主観的意見です
違うパソコンを使った場合、結果は異なる事もあります
因みにインストールに消費した容量は3.75GBと、かなり良い感じのサイズ

実は今回、Celeron N2830 搭載の ECS LIVE STATION LS-4-64にインストールして記事を書く予定でしたが、あまりの手応えにPentium M 753 RAM512MBを搭載した、Panasonic Let’s note CF-W4で試してみたくなり…
結果は最高の結果で、久しぶりの大満足で今夜は美味しい酒が呑めそうです^^


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