今日は2021.08.14にリリースされたDebian 11.0.0 Xfce を使ってみたいと思います
DebianはLinuxディストリビューションのひとつである、Debian GNU/Linuxを中心とするUnix系システムのディストリビューションを作成しているプロジェクトです
Ubuntu・Knoppix・PureOS・SteamOS・Tails等の人気のLinuxディストリビューションの多くは、ベースとしてDebianを選択 Debianは全てのツールを提供しているので、誰もが必要に応じて独自のパッケージにてDebianアーカイブのソフトウェアパッケージとして拡張可能です

DebianはLinuxの信頼性と堅牢性を備え、高度なセキュリティ機能でマルウェアやスパイウェアからユーザーを保護してくれます
Debianは高品質を保ち安定しているディストリビューションなので、有る意味面白みに欠ける部分が有ります しかし、それは普通に凄いことで有るわけでDebianを選択しない理由と言うものは、個人の選り好み以外は有りえない気がします
今日はAtom Z540 搭載のSONY VAIO TypePに日本語インストールしてみたいと思います
インストールする際は、インストール前にLive Bootで試す事をお勧めします
Debian 11.0.0 bullseye Xfce

Release | 2021.08.14 |
Type | Linux |
Based on | Independent |
Package Management | dpkg |
Architecture | aarch64, armel, armhf, i386, i686, mips, mipsel, ppc64el, s390x, x86_64 |
Desktop | AfterStep, Awesome, Blackbox, Cinnamon, Fluxbox, flwm, FVWM, GNOME, i3, IceWM, ion, JWM, KDE, LXDE, LXQt, MATE, Xfce, Openbox, pekwm, Ratpoison, WMaker, XBMC |
最低限必要なシステム
最小 | 推奨 | |
CPU | ー | ー |
メモリ | 128MB(デスクトップ無し) 256MB(デスクトップあり) | 512MB(デスクトップ無し) 1GB(デスクトップあり) |
ディスク容量 | 2GB | 10GB |
この数値は公式よりアナウンスされているものです
Download
今回使用するISOイメージファイルは、debian-live-11.0.0-i386-xfce.isoです
Live BootできるUSBメモリの作成
パソコンからUSBメモリを使ってLinuxを起動できるUSBメモリを作成します Windows・Mac・Linuxを使っての作成方法は下記記事を参考にしてください



起動させる
USBメモリを使っての起動は、Bios画面のBootメニューで一番に起動するデバイスを、USBメモリを選択します そして再起動します
この画面が現れます 上から2番目を選択して使用する言語を選択しEnterキーを押します


起動しました それでは順に沿ってインストールしていきます

- ネットワークに接続
- インストーラーを起動
インストール
インストーラー起動しました
インストーラーは言語を選択して使うことができるので比較的使いやすくなっています

Debianのインストールは下記記事をご覧ください

Desktop
このパソコンでの起動後の挙動は至って軽量 ★★★☆☆
普通に即戦力で使うことができます


Debian 11.0.0 Xfceのデスクトップはパネルは上に設置 下にはパネルランチャーが設置 定番のアプリが予め登録されています
マウスは左ダブルクリック実行の設定です
アプリケーション
Debian 11.0.0 Xfceのアプリケーションランチャーは、Xfce定番のWhisker Menuではなくwin9xテイストなランチャーが設置されています

サウンドコントロール
パソコンのサウンドデバイスの音量調節です

クリックメニューより詳細なサウンド設定を呼び出せます

電源管理
ノートパソコンの場合は輝度調整が付属します
VAIO TypePでも問題なく起動調整できました

日時
パネル上はデジタル時計を表示 クリックでカレンダーが表示されます

デスクトップ上での右クリックメニュー
Xfce環境なので、デスクトップ上での右クリックメニューにはアプリケーションランチャーが設置されています

デスクトップの設定
デスクトップの設定にはオリジナルの背景画像が用意されています

System Tools
設定マネージャー
Xfce環境の各種設定ツールの設定マネージャーです

Thunar
Xfce環境の高機能なファイルマネージャーのThunarです

Terminal
Xfce環境のターミナルエミュレータのTerminalです

Synapticパッケージマネージャー
アプリ管理ツールのSynapticパッケージマネージャーです
GUI操作にてアプリをインストールできる便利なツールです

Applications
Firefox
ウェブブラウザのFirefoxです

Mozilla FirefoxはMozilla Foundation及び、その傘下のMozilla Corporationによって開発されているフリーでオープンソースのウェブブラウザです
プライバシーを一切侵害せず、あらゆるユーザーの為に開発 ユーザーに関するデータを収集せず、強力なプライバシー設定でトラッカーによるウェブ追跡をブロックします
このパソコンでは、そこそこ使えます このパソコンで最新のFirefoxは少し現実的では無いので、できれば軽量ブラウザを導入した方がいいかもしれません
LibreOffice
LibreOfficeはThe Document Foundation(ザ ドキュメント ファンデーション、ドキュメント財団)のオープンソースのオフィスアプリです

Writer(文書作成)・Calc(表計算)・Impress(プレゼンテーション)・Draw(ベクタードローグラフィック)・Base(データベース)・Math(数式作成)から構成され、MS社のオフィスと遜色ないパフォーマンスを見せてくれます

このパソコンでは起動は遅いですが、起動後はそこそこ使うことができます
ristretto
画像ビューアのristrettoです

このパソコンでは、そこそこ軽快に動作します
Audacious
AudaciousはUnix系OS向けのオープンソースの高音質なオーディオプレーヤーです
パソコンのリソースを浪費することなく音楽を自由に再生 フォルダや個々の曲ファイルをドラッグアンドドロップでき、音楽ライブラリ全体でアーティストやアルバムを検索でき、独自のカスタムプレイリストを作成・編集できます GTK+2を用いたGUIのオーディオプレーヤーでスキンを使って外観を変えることができます
ミュージックプレイヤーの音飛び問題
VAIO TypePはDebian系のディストリビューションで音飛びします
Audaciousは、その対策が比較的簡単なアプリです
Audaciousはプリインストールされていないので、追加でインストールします
Audaciousをインストール
Terminlを起動します
下記コマンドを入力してインストールします
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install audacious
Audaciousを設定
設定画面を開き、Audaciousの設定で出力プラグイン(Output Plugin)のデフォルトで使われているPulseAudioを外します 他を選択 無事に音飛び解消します

設定をしっかりすればVAIO TypePでもミュージックプレイヤーを楽しむ事ができます

日本語入力
Debian 11.0.0 bullseye Xfcetはim-configがあるので、それを使って日本語入力を設定できます
アプリケーションランチャーより設定→入力メソッドで起動させます
使い方は至って簡単です 使いたい入力メソッドを選択して設定すれば使うことができます

IBus-Mozcをインストール
今回は敢えてim-configに頼らずに、予め設定されているIBusを使います
IBusを使うために入力メソッドのIBus-Mozcを追加でインストールします
Terminalを起動します
下記コマンドを入力してインストールします
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install ibus-mozc
IBusを設定
パネルに常駐しているIBusをクリックしてメニューを表示させ、一旦IBusを再起動させます

再起動後に設定を開きます
入力メソッドタブを開き、日本語キーボードとMozcが設定されていることを確認します
Mozcが設定されていなければ追加をクリックして登録します

ワープロアプリを起動して日本語入力のテストをします

あとがき
Debianは相変わらずのパフォーマンスで、32bitの古い低スペックのパソコンの生命線になってくれます 今回使ってみた感じは上々 デフォルトでインストールされているWindows Vistaより快適に動作してくれます 以前TypePにWindowsXPをインストールしたことがありますが、それに近いくらいの快適さです 素晴らしいです
今回の消費した容量は、7.84GBと無難に収まりました インストールするなら20GBは欲しいところ VAIO TypePのようなモバイルはデフォルトで使うのもアリですね 自分は今回のインストールに15GB用意しました それで6.85GB残れば、データは他に保存するので残量としてはまあまあって感じ

インストールするならWIndowsXPモデルよりいけます 何と言ってもDebianは32Bit版が、あるのが強いですね
今回使用したパソコン
SONY VAIO TypeP VGN-90HS




CPU | Intel® Atom Processor Z540 |
RAM | DDR2( SDRAM)2GB |
STORAGE | SSD64GB |
現在、デフォルト環境のWindows Vistaを入れて快適オフライン運用中 |
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